車があるご家庭では、ガレージに車を駐車しているというケースも多くあると思います。
またガレージではなく、カーポートを設置しているというご家庭もあるでしょう。
どちらも車を雨風から守るための建物ですが、屋根が壊れてしまったときにはどのように対処すればよいでしょうか。
「自宅の屋根のように大がかりになるのは…」「できればDIYで済ませたい…」 このように考える方も多いと思います。
そこでこちらの記事では、ガレージやカーポートのDIYでの修理方法や業者に依頼したときの費用などを詳しく解説をしていきます。
ガレージやカーポートの修理を検討している方はぜひ参考にしてください。
Contents
ガレージとカーポートの違いとは?

カーポートは雨や雪をしのぶために、支柱に屋根を取り付けた簡易的な構造のものです。
周りが壁などで囲われていないため、車の出入りも簡単にできます。
設置期間も短く、ガレージと比べると安く設置することが可能です。
一方で、ガレージは屋根だけでなく3方向以上の壁があって周囲から遮断されている構造のものをいいます。雨や風、直射日光を防げるだけでなく、防犯性にも優れているため、しっかりと車を守ることができます。
カーポートは簡易的な車庫で、ガレージは防犯性や雨風をしっかりしのげる車庫とイメージするとよいでしょう。
細かい違いは他にもありますが、まずは自宅の車庫がどちらかをイメージしてみてください。
ガレージ屋根の劣化と修理方法

まずはガレージ屋根から見ていきましょう。
ガレージ屋根にはポリカーボネート製のパネルや波板が使われることが多いです。
強風で破損したパネル数枚であれば自分でも修理できますが、ガレージ自体が傾いたり柱が歪んでしまうと新しいガレージを再設置する必要があります。
また、想定以上の積雪により屋根にヒビが入ったり、支柱が倒壊することがあります。
その他にも飛んできた飛来物で割ってしまうこともあります。
そのため、ガレージの症状によって、必要な修理は異なります。
以下を参考にしてください。
- パネルの破損(数枚):新しいパネルへ交換
- パネルの破損(全部):本体を再設置
- アルミ枠のゆがみ:同じ製品があれば交換、なければ再設置
- ガレージの揺れ:サポート柱の設置
- ガレージの倒壊:本体を再設置
パネルの破損は数枚程度なら自分でも交換できますが、すべてのパネルを交換する場合はガレージ自体を新しく設置し直した方が安くなることもあります。
カーポート屋根の劣化と修理方法

次はカーポート屋根についてです。
カーポート屋根は屋根の波板やパネルには、ポリカ材や塩ビ材が用いられることが多く、材質によって値段が変わります。
一枚の相場は約1万3千~3万5千円と、多少幅があるのが特徴です。
こちらもガレージ同様、支柱が傾いたりした場合は、新しいカーポートを設置する必要があります。
カーポートも症状によって、必要な修理は異なります。
以下を参考にしてください。
- パネルの破損(数枚):新しいパネルへ交換
- パネルの破損(全部):本体を再設置
- アルミ枠のゆがみ:同じ製品があれば交換、なければ再設置
- 支柱の歪みや揺れ:支柱の再設置、基礎工事
- カーポートの倒壊:本体を再設置
カーポートはガレージに比べて簡易的なものですので、10年~20年程経過している場合は、修理ではなく再設置することをおススメしています。
ガレージやカーポート屋根の損傷は放置しない!
ガレージやカーポート屋根の劣化や損傷をそのままにしてしまうと、様々な場所に影響があります。
紫外線や雨で車にダメージを与えてしまう
屋根がない状態であれば、当然雨や紫外線がそのまま車に直撃してしまいます。
紫外線や雨は車の塗装を劣化させる原因となり、車を傷めてしまいます。
せっかくの車ですので、長く大切に乗るためにも雨風が防げる空間に駐車してあげましょう。
車も人と同じように日焼けを起こすため、紫外線にあたらないようになるべく早めにガレージ屋根を修理することをおすすめします。
屋根が飛ぶと危険
屋根のパネルが壊れた状態にしておくと、台風などの強風でパネルが飛ばされる危険性があります。
パネルは堅い素材でできていることも多く、風に乗ってどこかにぶつかってしまうと相当な危険があります。
車や住宅に傷を付けるだけでなく、万が一人にぶつかってしまったら大事故になりかねません。
賠償や責任問題など大きなトラブルになることもあるため、破損している屋根パネルは放置しないようにしましょう。
ガレージやカーポートをDIYで補修する方法

では、ここからはDIYで補修する方法について解説していきます。
DIYでできることは、簡易的なものになるため、あくまで応急処置として考えてください。
屋根材のヒビや穴あきは部分補修を行う
ほんの少しの割れや手のひらサイズの穴あきは部分補修で直せます。使用するのはポリカーボネート板2枚と瞬間接着剤です。
ポリカーボネート板はホームセンターなどで1枚2,000円前後で購入できますので、屋根パネルの色などを見ながら選んでください。
- 破損部分の鋭角部に穴を開け丸く加工する
- 水分や油分をふき取る
- 平板2枚を大きめにカットする
- カットした平板に瞬間接着剤を塗布する
- 破損部分の下から平板を貼る
- 上からも平板を貼る
もしもひび割れや穴のサイズが大きい場合は、強度不足を避けるためにも、パネル1枚の交換がおススメです。
パネル1枚の交換
ガレージ屋根やカーポート屋根のパネルは、アルミ製の枠組みに一枚一枚はめ込んで施工していきます。
屋根パネルにはアクリルやポリカーボネートが使われることが多く、1枚当たりの値段は8,000円~20,000円ほどで購入することができます。
ただし、材質によって価格が変わるため金額は前後します。
選ぶときの注意点としては、厚みが近いもの、色味が近いものを選ぶことで修理後の違和感を少なくすることができます。
また、パネルには裏表があるため、作業するときは注意しましょう。
- パネルの寸法を計測
- パネルを購入(サイズ・厚さ・色)
- 屋根押さえを取り外し、交換するパネルを撤去
- 新しいパネルを設置し、屋根押さえを取りつける
- 保護シートを剥がして完成
パイプで骨組みを補強
ガレージの柱が揺れていたり、屋根に重量が掛かっているときは、補強部材等で骨組みを補強します。
補強には、ホームセンターでよく見かけるパイプ等でも補強が可能です。
ガレージによっては、追加で購入することもできるため、まずはメーカーに確認してみましょう。
設置方法もメーカーによって異なるため、説明書やメーカーに確認をしながら作業を進めましょう。
DIYでの注意点

さて、ここまでDIYでの修理方法について説明をしてきました。
作業自体は簡単なものが多いですが、DIYを行う上では注意点もあります。
ぜひこちらも確認をしておきましょう。
危険が伴う
最も大きなデメリットは、危険が伴う作業であることです。
屋根修理は高所作業が多く、万が一落下してしまうと大事故に繋がりかねません。 そのため、修理の際にはできる限りの安全対策を施してから作業を行いましょう。
はしごや脚立を支えてもらうために、最低2名以上で作業することや、安全靴やヘルメットなどの防具も準備できると尚よいです。 安全に作業できることが一番ですので、しっかりと注意しましょう。
仕上がりが不十分になることがある
屋根修理は、作業前に破損箇所の撤去や洗浄、下地処理などの工程が必要になります。
慣れていれば問題ない作業ですが、もし不慣れのまま作業を行ってしまうと、仕上がりにムラができてしまい、不十分な仕上がりになる可能性があります。
仕上がりにムラがあると、再度修理を依頼する必要が出てきてしまうため、無理は決してしないようにしましょう。
補償がない
万が一DIYで失敗してしまったとしても、補償はありません。
専門業者であれば、万が一の時には補償がつきますが、自分で行った場合には補償は一切なく、時間もお金も無駄になってしまいます。
少しでも難しい作業が必要な場合は、専門業者に依頼した方が確実ですね。
業者に依頼した方がよい場合と費用相場

少しの破損であればDIYで修理可能ですが、破損箇所が多かったり、ガレージが古い場合は業者に依頼した方が安心で安全です。
こちらでは、業者に依頼した方が良い状態と、おおよその費用について解説していきます。
設置してから20年以上が経過している
ガレージやカーポートが20年以上経過している場合は、全体を新しく交換した方がよいでしょう。
20年以上経過していると、塗装やパネルの劣化だけでなく、柱や基礎部分も老朽化しています。
老朽化していると、地震などが起こったときに倒壊してしまう危険性もあるため、修理する際は全体の交換を視野に入れましょう。
工事内容 | 工事相場 |
ガレージ本体 |
50万~100万円 |
カーポート本体 | 20万~70万円 |
既存ガレージの撤去 | 2万~5万円 |
実際の金額はガレージの大きさや基礎工事の有無、修理内容などによって大きく変わります。
場合によっては200万円以上の費用が掛かる場合もあるため、しっかりと業者と相談しながら進めていきましょう。
複数枚のパネルを交換する場合
1枚のパネル交換ならDIYでも可能ですが、複数枚のパネル交換は業者に依頼した方が安心・安全です。
近年台風の被害が全国的に増えているため、地域一帯に被害が及んでしまうケースがあります。修理業者が間に合わず、施工が数か月先ということもあるため、修理する際はなるべく早めに依頼した方が良いでしょう。
工事内容 | 工事相場 |
パネル交換工事 |
1.5万~3.5万円/枚 |
アルミ枠や支柱のゆがみ
アルミ枠が歪んでしまった場合も業者に依頼して修理をしましょう。
また、ガレージの支柱を交換する修理方法は、一度屋根を解体して支柱の根元を掘り起こして新しい柱を設置、再び根元を元に戻す作業となります。
工事内容 | 工事相場 |
アルミ枠修理 |
1.5万~2万円/箇所 |
アルミ枠全交換 | 5万~20万円 |
支柱交換 | 5万~10万円 |
サポート柱設置 | 2万~5万円 |
まとめ
今回はガレージやカーポートの屋根修理について解説をしてきました。
自宅の屋根と比べると軽い素材で作られているため、損傷や剥がれは置きやすい屋根であると思います。
特に台風などの強風や、飛来物による衝撃、雪の重みには弱いところがあるため、しっかりとメンテナンスを行ってください。
DIYも可能ですが、屋根の上は危険ですので、充分注意して行ってください。
不明点や不安な点はぜひ修理業者に相談してみてくださいね!
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