雨漏りの修理相場はいくらか?工事の種類別に費用を紹介

見積書

雨漏りが発生して修理を依頼するとき、いくらくらい費用が掛かるのか不安に思う方も多いと思います。
雨漏り修理は、原因や被害の大きさ、工期などで金額が変わるため、金額が一様には決まっていません。
中には、不当に費用を水増し請求してお金をだまし取る悪徳業者もいます。
特に雨漏り修理では詐欺被害の報告が多く、年々被害額は大きくなっているようです。
そこで、こちらの記事では雨漏り修理にかかる費用を、大まかではありますが紹介をしていきます。
あくまで一つの目安としていただき、提示された金額についてしっかりと考える一つのきっかけにしてもらえればと思います。

雨漏り修理の価格の決まり方

屋根裏

雨漏り修理は、値段が一様に決まっていません。では、どのように価格をきめているのでしょうか。

まずは雨漏りが発生している箇所によって値段が異なります。
例えば屋根であれば、瓦屋根なのか金属屋根なのかによって金額が変わってきます。
外壁からの雨漏りであれば、外壁の塗料によって金額が変わります。
また、足場を組んで修理をする必要がある場合には、その金額も掛かってきます。
発生場所によって、金額が変わることをまずは確認しておきましょう。

次は、修理する場所の面積です。
例えば、屋根の瓦一枚分であれば大きな修理になりませんが、屋根全体の修理となる場合には大きな金額が掛かります。
壁も同等に、家全体なのか一部なのかによっても金額が変わります。
こちらに加えて、他にも職人さんの数や、工期によっても金額は変わってきます。

このように金額の決まり方には様々な要素があるため、金額を決めることが難しくなり、おおよその相場観をお伝えすることしかできません。
そして、金額が決まっていないからこそ、悪徳業者が割り増し請求をしてもなかなか気付くことができない状態になっています。

雨漏り修理に掛かる費用

お金について考える

それでは、こちらで雨漏り修理に掛かる費用相場について紹介をしていきます。
何度も申し上げますが、こちらはあくまで相場です。
この金額で必ず修理が行えるというわけではありませんので、参考程度としてください。

屋根の雨漏り修理費用

 工事内容 工事相場
コーキング補修 2万円~6万円
屋根材の差し替え 4万円~20万円
棟板金の交換 4万円~15万円
瓦の葺きなおし 20万円~50万円
瓦の漆喰詰め 4万円~20万円
棟瓦の詰め直し 4万円~15万円
谷樋板金の交換 5万円~20万円
軒天の部分交換 2万円~8万円
ルーフィング(防水シート)/下地の補修・張り替え 5万円~30万円

屋根が雨漏りの原因の場合には、屋根材によっても金額が大きく異なります。
スレート屋根の素材であれば、比較的安価で修理出来ますが、金属屋根、特に近年人気のガルバリウム鋼板等の屋根材の場合は、少し高額となります。
また瓦屋根の場合は、瓦の交換だけでなく、棟板金などの工事が必要になる場合があります。
すべてで共通するのが、ルーフィング(防水シート)の部分で、ルーフィングが破れたり劣化しているとどの屋根でも雨漏りが発生しやすくなります。
また、屋根の一部ではなく全体的に工事する方法もあります。
こちらは以下の記事も参考にしてください。
屋根修理の基本について詳しく解説!費用や業者の選び方についても紹介します!

また屋根の修理には、屋根全体を交換してしまう手法もあります。
全体の工事となるため費用は大きくなりますが、雨漏りをすべて解消できる工事ですので、屋根の状態に合わせて検討してみてください。

 工事内容 工事相場
屋根塗装 15万~25万円
屋根カバー工法 90万~110万円
屋根葺き替え 100万~140万円
屋根葺き替え(石綿入り) 130万~170万円
屋根葺き替え(土葺き) 160万~200万円

外壁の雨漏り

 工事内容 工事相場
コーキング・ヒビ割れ補修 5万円~10万円
コーキングの打ち替え 10万円~50万円
外壁塗装 60万円~160万円
外壁全体の張り替え/重ね張り 120万円~300万円

外壁の雨漏り原因であるコーキングやひび割れの修理がほとんどです。
場合によっては塗装や壁の張り替え等が必要になる場合があります。

天井の雨漏り

 工事内容 工事相場
天井の張り替え+下地の石膏ボード交換 ~5000円/㎡
下地の交換 5万円~

屋根修理は、屋根の交換や下地の交換が必要となります。
金額もあまり大きくありませんが、天井からの雨漏りの場合は、屋根や外壁も同時に雨漏りしている可能性があるため、そちらの修理も合わせて必要になります。

ベランダやバルコニーの雨漏り

 工事内容 工事相場
ベランダ・バルコニーの修繕 3万円~20万円

ベランダやバルコニーは、下地まで劣化が進んでいるとさらに金額が高くなる可能性があります。

窓枠(サッシ枠)・天窓の雨漏り

 工事内容 工事相場
窓のコーキング補修・窓枠の補修 3万円~20万円
天窓周囲の清掃 3万円~4万円
天窓の撤去・交換 20万円~90万円

窓枠や天窓の交換は、屋根修理と同程度の費用が掛かります。
屋根修理や天窓、どちらかの修理が必要な時には、同時にメンテナンスを行うと効率よく点検することができます。

屋上の雨漏り

一戸建てで、50~100㎡程度の面積の屋上の場合、雨漏り修理費用は20~100万円程です。

足場の費用について

足場作業

上記では雨漏り箇所の修理費用について紹介をしてきました。
雨漏り修理では足場の設置をして工事を行うことがほとんどです。
こちらでは、足場についてもいくら程度かかるのか確認しておきましょう。
足場は鋼製のパイプや枠などが使用されることが多く、その設置方法や設置場所に応じて4種類があります。
詳しくはこちらの記事を参照にしてください。
屋根修理に足場は必要なのか?足場の必要性や費用相場について詳しく解説

足場は1㎡当たりおおよその単価が決まっており、足場代と人件費が含まれています。
実際に足場設置にかかる費用を求めるには、次のような計算式を使用します。

  • 足場架面積 = (建物の外周(m) + 8m) × 家の高さ(m)
  • 足場にかかる費用 = 足場架面積 × 平米単価 (600~1,000円)

この計算式に当てはめると、一般的な30坪ほどの住居であれば、足場の設置と解体に15万円~20万円ほどの費用が掛かります。

雨漏り調査の費用について

業者点検

ここまで雨漏り修理についての金額を紹介してきましたが、雨漏りを確実に修理するためには、原因を特定するための調査が必要となります。
しっかりと調査をしておくことで、無駄な工事を予防したり、確実に雨漏りを修理することができます。
この調査の費用相場についても紹介していきます。

 工事内容 工事相場
目視調査 0~3万円(無料の業者は多い)
散水調査 3万円~30万円
紫外線投射発光調査(発光液調査) 5万円~25万円
赤外線サーモグラフィー調査 10万円~40万円

目視調査

目視で雨漏りの原因がわかる場合は、無料もしくは、最大で3万円程度の調査料がかかります。修理まで行うのであれば、調査料が掛からないことが多いようです。
外観から見て明らかに外壁にひびが入っている、屋根が損傷しているといった場合は、目視の調査で順文でしょう。

散水調査

修理依頼の際に、晴れていて雨漏りの原因が特定できない場合は、発生箇所と思われる部分にホースで水を流し入れる「散水調査」を行うことがあります。
費用は3万円~30万円程掛かります。屋根など高い位置で作業する場合には足場代も費用に入ります。
こちらは、水道からの水を使って作業するため、その分の水道代の負担も必要です。

紫外線投射発光調査(発光液調査)

発光塗料を混ぜた調査液を散布し、屋根裏や室内から紫外線を当てて侵入経路を特定する調査です。
紫外線を当てることで、特殊な塗料が発生し、水漏れしてる場所を特定できる仕組みです。
雨漏りが一か所だけでなく、複数箇所発生している可能性がある場合に用いられることが多い調査です。
費用は5万円~25万円程掛かります。

赤外線サーモグラフィー調査

建物の外から赤外線サーモグラフィーを当てて、建物内の温度差を調査します。
雨水がしみ込んでいるところは温度が低くなっているため、雨漏りの原因となっている場所を特定できるという仕組みです。
水や発酵液を流さずに調査できますが、費用は10万円~40万円と比較的高額です。

詐欺業者に遭わないために!

注意点

先ほども少し記載しましたが、雨漏り修理は残念ながら詐欺被害が多く報告されています。
これは、費用の相場が決まっていないこと、そして業者になるための資格が必要ないことがあげられます。
そのため、修理業者を名乗って、ずさんな工事をして、費用を受け取るといったケースが横行しているのです。
このような詐欺被害に遭わないために最も大切なことは、必ず複数業者から見積もりを取ることです。
1つの業者の情報だけでは、適正な価格なのかの判断ができません。
時間がかかることかもしれませんが、できる限り複数業者から見積もりを取り、費用を見比べるようにしましょう。
ただし、安いからと言って安易に決定してはいけません。ずさんな工事で済まされてしまう可能性もあります。
しっかりと信頼できる業者かどうかも見極めた上で、依頼する業者を決定しましょう。
業者を決定する際には、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
屋根修理の詐欺に気を付けよう!詐欺に遭わないためのポイントを解説します

まとめ

こちらの記事では、雨漏りの修理を依頼した際の費用について、修理の費用、足場の費用、調査の費用を解説してきました。
何度もお伝えしますが、こちらはあくまで相場ですので、実際の金額は見積もりをしっかりともらって判断をしてください。
雨漏りの修理は何度も経験することは少ないため、なかなか適正価格というのはわかりません。
そのため、悪徳業者に騙されてしまった、思った以上に金額が掛かってしまったということが発生しています。
もちろんすべての業者が悪いわけではありませんが、自分自身を守るためにも、しっかりと費用相場は事前に確認しておきましょう。
不安なことがあれば、ぜひ相談してください!

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