雨漏りの修理や屋根の修理は詐欺被害が多く報告されている工事の1つです。
雨漏りの修理は素人目にはわかりづらく、また金額の相場も決まったものがありません。
そのため、突然業者からの電話や、訪問で「お宅の屋根は雨漏りの可能性があります。」「いまキャンペーン中で安くなります!」と言われると、ついつい話を聞きたくなると思います。
もちろんすべての業者が詐欺業者ではありませんが、話を聞いているとついつい「修理をしないと大変かもしれない」と不安になり、不当な契約を結んでしまう可能性があります。
詐欺業者は、人の心理を悪用して契約を迫ってきますので、ぜひ冷静な判断をできるようにしましょう。
こちらの記事では詐欺業者の手口や、詐欺被害に遭ってしまったときの対応について解説をしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
雨漏り修理で詐欺が横行している理由は?
まず、雨漏り修理での詐欺被害が増えているのかについて解説をしていきます。
最も大きな理由は、屋根が普段目につきにくく、不安を煽りやすい場所であるからです。
屋根の損傷は普段生活していてなかなか目にすることがありません。
そのため、突然訪問してきた業者が屋根に上って、壊れていますと言われるとついつい修理を依頼してしまうケースが多くなります。
業者側からすると、壊れていなくても虚偽の報告をしたり、あたかも専門的な知識を用いて納得をさせようとします。
雨漏りに関する知識が多いという方はあまりいませんので、騙されてしまうというケースが多くなるのです。
そのため、まずは業者の手口をしっかりと理解しておくことが大切です。
また、適正な価格を知っておくことも重要です。
雨漏り修理には修理箇所や修理する場所の複雑さ、日程などによって価格がバラバラになります。
そのため、ある程度の適正価格を知っておかないと法外な金額を請求されることになります。
費用については、以下の記事を参考にして下さい。
⇒雨漏りの修理相場はいくらか?工事の種類別に費用を紹介
詐欺業者の手口と対策

まずは、良くある詐欺の手口を確認していきましょう。
もし、思い当たる節があれば、もう一度その業者について調べてみましょう。
急に訪問して修理を勧めてくる
詐欺の手口として多いのが、急な訪問で工事を勧めてくるケースです。
「屋根に損傷があるかもしれません。」
「周辺の住宅で雨漏りが多発しているので調べさせてください。」
と口実を作って、屋根に登ったり外壁の点検をしようとしてきます。
この時、屋根に上らせてしまうと、「放っておくと雨漏りしてしまう。」「修理しないといけない。」とさらに不安を煽って契約を迫ります。
もちろんすべての業者が詐欺というわけではありませんが、訪問していきなり工事をしましょうと進めてくる業者は怪しく思った方が良いでしょう。
その場ですぐに契約はせずに、名刺や会社名を聞き、きちんと調べてから判断することをおススメします。
そして点検に来たからと言って、屋根に上らせるようなことはやめましょう。
メーカーを装って点検に来る
自宅を建てたハウスメーカーを装って定期点検に来るケースもあります。
ハウスメーカーであれば信頼して修理の契約をしてしまうかもしれませんが、実はメーカーとは関係の無い業者であったということも考えられます。
下請け業者を名乗って訪問してくることもあるため、充分に気を付けてください。
メーカーや業者の定期点検があった場合は、まず社員証や名刺を確認してから依頼するようにしましょう。
火災保険で工事費が無料になると説明してくる
火災保険を使えば工事が無料になると勧めてくる業者にも注意しましょう。
火災保険は、台風などの被害で屋根が壊れてしまった場合に、修理代金を負担してもらえる保険です。
ただし、火災保険が適用できるかどうかは、加入している火災保険の内容と保険会社の判断次第です。
そのため、修理が終わってから「保険が下りないので、修理費用を全額払ってください。」と修理費を要求されるケースがあります。
キャンペーンをうたって高額な値引きをしてくる
キャンペーンやモニター価格で大幅な値引きも詐欺の手口である可能性があります。
例えば、屋根全体の修理やリフォームなど規模が大きくなると、100万円以上の金額がかかります。
そのため、なるべく安く抑えたい気持ちがあると思います。
そこで詐欺業者は、最初に大きな金額を提示して、そこから割引をするといった体で話を持ちかけてきます。
「200万円を100万円にします!」と聞くとかなりお得に聞こえますが、実際は100万円も掛からない作業であったということもあります。
そのため、高額の割引を提案してくる業者にも注意しましょう。
契約前に工事代金の請求がある
基本的な修理の流れは、工事の依頼をしてから、現場で点検と見積もりを行い、納得できれば工事が始まるという流れです。
業者によって多少の違いはありますが、基本的に、工事が始まる前までは支払は一切発生しません。
そのため、工事の前に見積もりの金額を支払ってくださいという業者は、かなり怪しいと考えましょう。
中には工事を適当に行い、何も直っていないまま逃げてしまう業者もいます。
契約もしていない、工事も始まっていない段階でお金を払ってほしいという業者は断った方が良いでしょう。
詐欺に遭わないよう心掛けること

突然の電話やメール、訪問などの詐欺の被害に遭う可能性のある出来事は、ある日突然起こるものです。そんなとき、つい相手の話の流れに惑わされてつい契約や支払いをしてしまわないようにしましょう。そのためには、これからご紹介する3つのことを心掛けておくのが大切です。
屋根に上らせない
まず訪問してきた業者を屋根に上らせないようにしましょう。
急にきて屋根に上らせてほしい、点検させてほしいという業者はかなり怪しい業者です。
場合によっては、わざと屋根に傷をつけて、そこを修理するといった手口もあります。
依頼した業者以外は登らせないように、きっぱりと断りましょう。
その場で安易な判断はしない
詐欺業者は、人の弱みや心理につけこんで勧誘して契約を急かすことがあります。もし、「この業者は怪しい」と感じたら、話に流されて契約しないように決断を先送りにしたり、キッパリと断ったりすることが大切です。ただ、角の立つ断り方をしてしまうと、それが原因で別のトラブルが発生しかねないので言い方に気をつけなければなりません。
インターネットで情報収集をする
会社名が判明しているのであれば、インターネットなどを使って情報収集する癖をつけておくことをおすすめします。
念のため検索してみると、じつは詐欺業者からの電話番号であることが分かったり、実際に被害に遭った人の口コミなどが見つかったりするかもしれないからです。
そして可能な限り名刺はもらうようにしましょう。持っていないとごまかす可能性もあるため、名前や会社名はメモをしておくようにします。
このように、現状で把握できる範囲での情報をもとに、インターネット検索などを利用して調べていくことで、さまざまな情報が得られることもあります。あらかじめ情報をしっかりと把握しておけば、冷静な対処がしやすくなるでしょう。
別の業者にも点検してもらう
屋根の劣化を指摘されたら、他の業者にも点検してもらいましょう。
これは見積もりを取る意味合いと、本当に修理が必要かを判断するためです。
屋根の劣化は素人目にはわからないところもあるため、複数のプロに判断してもらうことが良いでしょう。
業者の点検結果に疑問を持った場合は、別の専門知識を持った業者に意見を聞くことも間違った対応を防ぐために大切な対処です。
契約内容は書面で残す
契約した工事の内容は書面で残すようにしましょう。
契約書を取り交わさずに口約束で契約するケースもありますが、これでは証拠とできないためやってはいけません。
何かあったときに「そんな契約はしていない」と言われてしまった場合は、泣き寝入りするしかなくなってしまいます。
契約書を提示してくれない業者は絶対にNGです。
詐欺被害に遭ってしまったら

では、万が一詐欺被害にあってしまった場合の対処法について解説していきます。
詐欺で困ったら一人で抱え込まない
すでに詐欺被害に遭ってしまった、あるいはしつこい営業が何度も来るといった悩みがある場合は、誰かの手を借りてみましょう。
信頼できる家族や友達などに相談をしてみることで、落ち着いた対処がしやすくなるかもしれません。
また、事情によりそれが難しい場合は、詐欺被害の専用窓口に連絡するのがよいでしょう。
クーリングオフをする
契約後に詐欺に気付いた方は、クーリングオフをしましょう。
クーリングオフは、契約から8日以内に業者へ書類を送ることで適用がされます。
8日過ぎていた場合でも、契約自体に不備があったり、クーリングオフの説明を受けていないなどの業者側の不備があれば、クーリングオフは適用できます。
ただし、業者の事務所に行って契約した場合など、明らかに依頼者のしっかりとした同意があったと認められた場合は、クーリングオフが出来ない場合もあります。
消費者センターに相談する
直接自分で業者とやり取りをしたくない、やり取りが怖いという方は、消費者センターに相談することもおすすめします。
消費者センターでは、消費者センターから業者へ連絡する対応を取ってくれます。
詐欺業者は態度が急変して、恫喝したり脅してきたりする可能性もあるため、無理して自分で対応せずに消費者センターを頼ってください。
警察や弁護士に相談する
実際に詐欺被害に遭ってしまった場合は、まずは警察署へ被害届の提出が必要になります。
そして弁護士にも相談をしてみるとよいでしょう。
詐欺被害に遭っても、騙された状況が恥ずかしく、なかなか人に言えないケースもあります。
しかし、詐欺を働く業者が明らかに悪く、被害に遭ってしまった方には何も悪い点はありません。
詐欺被害に遭ってしまったら、すぐに警察や弁護士に相談し、同じような手口での被害を減らしていきましょう。
信頼できる修理業者の見つけ方とは
では詐欺を未然に防ぐためにも、信頼できる修理業者の探し方について解説をしていきます。
自社サイトの作りがしっかりとしているか
信頼できる業者探しにおいても情報収集をすることはとても大切です。インターネットを用いて検討している業者の公式サイトを検索してみましょう。自社サイトの情報やつくりがしっかりしている業者であれば、ある程度信頼のおける判断材料になります。たとえば、以下に気をつけながらチェックしてみましょう。
- 業者の会社概要が明らかになっているか
- 施工事例や実績を詳しく紹介しているか
- 利用の流れや料金体制など詳しく書かれているか
信用度の目安となるものがあるか
その業者が信頼できる「客観的な根拠」があれば、信頼できる業者の判断材料のひとつとして加えられるでしょう。たとえば、その業者がクレジットカード払いに対応しているかといった点。業者がクレジットカード払いを取り扱うには、カード会社から信頼を得られないとできないため、信頼度をはかる基準の“ひとつ”となるのです。
ただし、「クレジットカード=信用度が高い」と安易に考えてしまわないようにご注意ください。世の中にはフィッシング詐欺という、クレジットカード会社を偽ってメールなどの連絡を取り、カード番号などの入力をうながして情報を盗む悪質なものもあるからです。
また、この件以外にも言えますが、1点だけを見て安易に結論づけるのは詐欺に遭うリスクという意味ではあまりよいものではありません。あくまで1つの情報は参考程度としてとどめておき、ほかの情報とも照らし合わせながら総合的に検討することが、物事の判断をするうえで大切になるのです。
工事料金が適切な相場であるか
提示された修理費用が相場と大きくかけ離れていないかといった点も重要です。
工事費用の相場に関しては、以下の記事に詳しく載っていますので参考にしてください
⇒雨漏りの修理相場はいくらか?工事の種類別に費用を紹介
まとめ
今回は雨漏り修理の詐欺について詳しく解説をしてきました。
この詐欺被害は年々増えており、毎年多くの住宅が被害に遭っています。
その多くが無理矢理工事を進めてきたり、その場で直ぐに契約を求めてきます。
まず工事を進められたときには、その場ですぐには決して判断せず、周りの人に相談をしてみてください。
そして、業者が怪しいと思った場合は、毅然とした態度で断ることが最も大切です。
普段目にしない場所であるからこそ、修理しなくてはいけないのかと不安になると思いますが、まずは冷静に信頼できる業者を探すようにしましょう。
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