日本では木造建築の住宅が多く建てられており、マンションなどが増えた現在でも木造建築は人気の住宅です。
しかし、木造住宅でも不安になることの1つが雨漏りです。
屋根に傷がついて雨漏りが発生してしまった、天井から雨水が落ちてきたというように、雨漏りの危険性は多くの住宅が抱えています。
そこでこちらの記事では、木造の住宅に得に着目をして雨漏りに関して解説していきたいと思います。
原因や費用について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
雨漏りが起こる原因とは?

では、まず雨漏りが起こる原因から見ていきましょう。
雨漏りの原因は主に3種類
- 経年劣化
- 施工不良
- 自然災害
雨漏りの多くは、上記の3つが原因です。
まず「経年劣化」は、建物自体や屋根材、防水シート、外壁塗装等が時間とともに劣化してしていき、傷や損傷、剥がれ等から雨漏りに繋がっていきます。
この経年劣化が原因の場合、小規模の雨漏りであれば内側からの修理である程度の対処が可能です。
ただし、根本の原因が解決したわけではないため、再度修理業者に修理の依頼が必要となります。
また、リフォームの後や新築の住居で雨漏りが発生した場合は、施工不良が原因として考えられます。
こちらも内側から応急処置をした後に、担当した業者に連絡するようにしましょう。
自然災害による雨漏りは、台風や積雪などの影響で雨漏りが発生します。
こちらもまずは内側から応急処置を行い、修理業者に連絡するようにしましょう。
ただし、自然災害による雨漏りは火災保険が利用できる場合があります。火災保険に加入している場合、まずは保険会社に連絡をしてから修理業者に連絡するとスムーズです。
火災保険に関しては、以下の記事もぜひ参考にしてください。
⇒雨漏り修理雨漏りで火災保険は使えるのか?申請方法や適用条件について解説します
屋根材の劣化に特に注意
雨漏りの原因としては、特に屋根の劣化が原因となることが多いです。
屋根材として瓦屋根やガルバリウム鋼板の屋根など様々な種類がありますが、どの屋根材であっても劣化するため、雨漏りする可能性があります。
特に原因として多いのは、この屋根材のひび割れから雨水が浸透して雨漏りに繋がるケースです。
屋根材の下には防水シートが敷かれていますが、このシートも劣化してくるとさらに雨漏りが進行します。
そのため、屋根材や防水シートは10年から15年程度でメンテナンスを行った方が安心です。ぜひ雨漏り対策として、まずは屋根のメンテナンスから行うことをおススメします。
木造住宅の雨漏りは放置NG

目立った被害が無いからと言って雨漏りを放置してしまうと、大きな被害となることがあります。
こちらでは雨漏りが引き起こす被害について解説をしていきますので、ぜひ目を通してください。
健康被害
まずは、健康被害の可能性があります。
雨漏りが起こると建物内の湿度が上がり、カビが発生しやすい環境となります。
カビは人体に有害なものもあるため、カビが原因で咳や鼻炎、ぜんそくなどの健康被害が出てしまう可能性があります。
また、カビだけでなくダニも発生しやすくなるため、同じようなアレルギー症状が出てしまう可能性があります。
白アリの発生
雨水が浸透した湿った木材は白アリのエサとなります。
白アリが発生し、徐々に浸透していくと木材が脆くなり、最悪の場合は倒壊にまで繋がってしまいます。
白アリの発生は、かなり深刻な被害となるため、ぜひとも雨漏りと共に防ぐようにしましょう。
漏電
雨水が屋根裏や室内に浸透してくると、電化製品やブレーカー等の電気機器に触れて、漏電することがあります。
漏電している電子機器は感電や火災につながる恐れがあるため、非常に危険です。
雨漏りを防ぐには?
上記では雨漏りが起きた時の被害について解説をしてきましたが、放っておくとどれも恐い被害ばかりです。
では、この雨漏りはどのように防げばよいのでしょうか?
これは、定期的なメンテナンスが一番重要です。
特に屋根や外壁は常に屋外にさらされているため、劣化も進みやすくなります。
10年から15年に一度は、必ずメンテナンスを行って、雨漏りの原因を事前に修理しておくことが大切です。
もちろん自分たちでこまめな掃除を行ったり、補修を行うことも大切ですが、メンテナンスはぜひプロに任せて見てください。
雨漏りの応急処置について

それでは、もし雨漏りが起こってしまったときの応急処置方法について解説をしていきます。応急処置ではありますので、一通りの処理が終了した後は、専門業者に依頼して根本的な問題を解決してもらうようにしましょう。
バケツや雑巾で雨水を受け止める
まず天井から水が垂れている場合は、バケツや雑巾を使って雨水を受け止めます。
一番基本的な応急処置ですが、雨漏りの被害が床や家財、家電に広がることを防ぎます。
ただしこれは一時的な処置になるため、毎回水がいっぱいになったバケツを交換することは大変です。
まずは、入り口としてこれらの対策を行うようにしましょう。
必要な工具は以下です。
- バケツや桶など
- 雑巾
- ブルーシート
防水テープを貼る
こちらは、屋根裏や窓サッシなどに有効な対策です。
アルミ製やゴム製の、防水機能を持つ粘着テープを雨漏りしている隙間に貼ることで対策ができます。
まず貼り付ける部分の水分を充分にふき取ってから貼り付けることで、接着面に雨水が侵入しにくくなり、防水テープの効果が長持ちします。
この防水テープは、貼り付ける場所によって使用できるものと出来ないものがあるため、購入する際は使用可能な場所がどこかしっかりと確認するようにしましょう。
防水テープに関しては、以下の記事も参考にしてください。
⇒雨漏り修理に役立つ防水テープ!応急処置方法や注意点について詳しく解説
必要な工具は以下です。
- 防水テープ
- 雑巾
- 脚立(手が届かない場所の場合)
屋根にブルーシートを被せる
屋根からの雨漏りであれば、可能であれば屋根をブルーシートで覆いましょう。
ブルーシートで覆うことで、これ以上の雨水の侵入を一時的に防ぐことができます。
ただし、屋根に上って作業するのは非常に危険であるため、決して無理をしないでください。
屋根の上での作業は非常に危険で、特に雨が降った後は足場が滑りやすく不安定です。
安全を第一に、無理のない範囲で作業するようにしましょう。
こちらの作業は、後述する修理業者に連絡を行い、業者に確認をしてから作業したの方が良いかもしれません。
雨漏り修理に掛かる費用

それでは、雨漏りの修理にかかる費用について見ていきましょう。
一般的な相場観を記載しているため、あくまで参考程度としてください。
実際の金額は、修理箇所の大きさ、被害状況、足場の設置などから提示されます。
しっかりと複数業者から見積もりをとった上で、工事を依頼するようにしましょう。
屋根の雨漏り
工事内容 | 工事相場 |
コーキング補修 | 2万円~6万円 |
屋根材の差し替え | 4万円~20万円 |
棟板金の交換 | 4万円~15万円 |
瓦の葺きなおし | 20万円~50万円 |
瓦の漆喰詰め | 4万円~20万円 |
棟瓦の詰め直し | 4万円~15万円 |
谷樋板金の交換 | 5万円~20万円 |
軒天の部分交換 | 2万円~8万円 |
ルーフィング(防水シート)/下地の補修・張り替え | 5万円~30万円 |
屋根が雨漏りの原因の場合には、屋根材によっても金額が大きく異なります。
スレート屋根の素材であれば、比較的安価で修理出来ますが、金属屋根、特に近年人気のガルバリウム鋼板等の屋根材の場合は、少し高額となります。
また瓦屋根の場合は、瓦の交換だけでなく、棟板金などの工事が必要になる場合があります。
すべてで共通するのが、ルーフィング(防水シート)の部分で、ルーフィングが破れたり劣化しているとどの屋根でも雨漏りが発生しやすくなります。
また、屋根の一部ではなく全体的に工事する方法もあります。
こちらは以下の記事も参考にしてください。
⇒屋根修理の基本について詳しく解説!費用や業者の選び方についても紹介します!
外壁の雨漏り
工事内容 | 工事相場 |
コーキング・ヒビ割れ補修 | 5万円~10万円 |
コーキングの打ち替え | 10万円~50万円 |
外壁塗装 | 60万円~160万円 |
外壁全体の張り替え/重ね張り | 120万円~300万円 |
外壁の雨漏り原因であるコーキングやひび割れの修理がほとんどです。
場合によっては塗装や壁の張り替え等が必要になる場合があります。
天井の雨漏り
工事内容 | 工事相場 |
天井の張り替え+下地の石膏ボード交換 | ~5000円/㎡ |
下地の交換 | 5万円~ |
屋根修理は、屋根の交換や下地の交換が必要となります。
金額もあまり大きくありませんが、天井からの雨漏りの場合は、屋根や外壁も同時に雨漏りしている可能性があるため、そちらの修理も合わせて必要になります。
窓枠(サッシ枠)・天窓の雨漏り
工事内容 | 工事相場 |
窓のコーキング補修・窓枠の補修 | 3万円~20万円 |
天窓周囲の清掃 | 3万円~4万円 |
天窓の撤去・交換 | 20万円~90万円 |
窓枠や天窓の交換は、屋根修理と同程度の費用が掛かります。
屋根修理や天窓、どちらかの修理が必要な時には、同時にメンテナンスを行うと効率よく点検することができます。
まとめ
今回は木造住宅での雨漏りについて解説をしてきました。
日本では木造住宅は非常に人気ですので、雨漏りに悩まされる方も多くいらっしゃると思います。
まだ新築したばかりで、雨漏りの心配が無いという方も10年以上経過してくると、少なからず住宅は劣化してきます。
長年の蓄積が雨漏りとなって急に現れることもあるため、ぜひ定期的なメンテナンスは行ってあげてください。
そして雨漏りを見つけた場合には、放置をせずに直ぐに修理業者に依頼をしましょう。
大切な住居に長く住むためにも、雨漏り対策は非常に重要となります。
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