屋根修理の保証について!保証期間や種類について詳しく解説

家の保証
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屋根修理の際に、しっかり修理してもらうことはもちろんですが、修理後万が一不具合があったときの保証がついていると安心です。
しかし、屋根修理の保証ってどのようなものがあるのか?何年くらい保証してくれるのか?といった疑問を持たれる方も多いと思います。
そこで、今回こちらの記事では、屋根修理の際の保証について詳しく解説をしていきます。
これから屋根修理を依頼する方は、是非参考にしてください。

屋根修理の保証には3種類ある

3つのポイント

まず、屋根修理に関する保証は大きく分けると3種類ありますので、それぞれに付いて紹介していきます。
屋根修理の保証は、消費者、依頼者を守るために設定がされています。
通常「保証」と聞いて思い浮かべるのは、施工ミスが原因で雨漏りが再発した…気付かない間に傷がついていたといった場合に、無償で再修理をしてくれることかなと思います。
しかしこの場合、施工不良ではなく屋根材そのものに問題が生じた場合は、保証が適用されません。
また、保証がついていても、施工会社が急に倒産してしまったといったことも考えられます。
施工会社も競争が激しいため、いつ倒産してしまうかもわからない状況です。
このようなことから、屋根修理の保証は3種類用意されており、消費者を守るために制定されています。
では、それぞれについて見ていきましょう。

自社工事保証

保証書

まずは、施工会社が用意している保証である「自社工事保証」です。
これは、雨漏り修理をしても雨漏りが治らなかった、同じ場所からまた雨漏りが発生したというときに、無料で再修理を行ってくれる保証です。
この保証が付いていれば安心して工事を依頼することができます。
しかし、この工事保証は、各施工業者が独自に決めているため、法律等で義務付けられている訳ではありません。
そのため、工事保証の内容や保証期間は各施工業者で異なります。
また、工事保証自体を設けていない場合もあります。

この工事保証で注意すべき点は、契約の時にどのような保証内容であるのか、何年間の保証であるのかをしっかり確認しておくところです。
場合によっては、保証しますと言われていても、実際に保証で修理してもらおうとしても、「保証の対象外です」と言われてしまうケースもあります。
業者の中には悪意を持って、このような提案をしてくる業者もあります。
このような業者を避けるためにも、自分自身を守るためにも、しっかりと保証内容を確認し、保証書等の書類をきちんと交付してもらうようにしましょう。

メーカー製品保証

次に紹介するのが、使用する屋根材などの「メーカー製品保証」です。
屋根修理の際には、新しい屋根材を使って工事をすることがほとんどです。
この屋根材には各メーカーが定めている保証が設定されています。
これは一般的なメーカー保証と同じようなもので、万が一不具合があった場合、屋根材の交換に掛かる費用を保証してくれるものとなります。
なお、屋根材のメーカー保証は少し特殊な内容で、品質保証と美観保証の2種類が存在しています。

品質保証

保証期間内に屋根材に穴が開いてしまった場合等、屋根の機能を維持できない不具合があった場合の保証。
一般的には、下記の美観保証よりも3倍ほど長い保証期間が設定されています。

美観保証

こちらは、屋根の品質ではなく、見た目の美しさが損なわれてしまった場合の保証です。
屋根材表面の色あせやサビなどで、美観が損なわれてしまった場合に保証されます。
これは、施工ミス等で傷が付いてしまった場合ではなく、あくまで通常の使用の中で、天候や不具合によって美観が損なわれてしまった場合に保証されるものと考えましょう。
屋根材によっては、施工方法や屋根に使用する副材などが指定されており、これらの条件に当てはまらないと、保証が受けられないケースがあります。
保証期間や内容は各メーカーのホームページ等で確認をしてください。

第三者リフォーム瑕疵保険

保険

最後に紹介するのは、第三者リフォーム瑕疵保険です。
これは、施工業者でも屋根材メーカーでもない第三者による保証です。
ここまで、屋根修理には施工業者の工事保証や、メーカーの製品保証について紹介をしてきました。
保証期間の多くは10年やそれ以上といった、非常に長いスパンで設定されています。
そのため、保証期間の間に施工業者が倒産してしまう、メーカーが倒産してしまうという可能性があります。
そこで、万が一倒産などによって保証を受けられなくなった場合に助けてくれるのが、第三者リフォーム瑕疵保険です。
この第三者リフォーム瑕疵保険は、国土交通大臣が公式に認定した特定の5社のみ取り扱っています。
どのような規模、業種の企業でも急な倒産の可能性は考えられるため、加入しておくとさらに安心材料となります。
国土交通大臣認定瑕疵保険5社は以下の通りです。

  • (株)住宅あんしん保証
  • 住宅保証機構(株)
  • (株)日本住宅保証検査機構
  • (株)ハウスジーメン
  • ハウスプラス住宅保証(株)

こちらについては、次章で詳しく解説していきます。

各保証について詳しく解説

解説

ではそれぞれの保証の内容について解説をしていきます。

自社工事保証

こちらは、各業者、施工会社ごとに設定されている保証です。
そのため、保証期間はまちまちですが、業者を比較するときには検討材料になりやすい保証です。
自社で行う工事に対しての保証であるため、施工技術に自信がある業者ほど保証期間を長期で設定している傾向があるようです。
業者の中には、10年、20年保証ではなく、生涯保証を設定しているところもあります。
ただし、先ほども記載したように、保証内容を十分確認せずに契約をしてしまうと、後に保証対象外と断られてしまうケースがあります。
必ず、保証期間や内容はよく確認をして、しっかりと書面で契約するようにしましょう。

メーカー製品保証

メーカー製品保証は、屋根材やメーカーによって保証期間は異なります。
また、この保証はこちらから申請をする必要があります。
施工完了後に施工業者に保証の申請を依頼し、保証対象になるかという調査が行われます。
これは、立地条件や工事の規模によってメーカー側に不利な保証内容にならないようにするためです。
例えば、塩害が起こる海沿いの地域では通常よりもサビや色落ちのスピードが速いため、保証対象外となるといったケースがあります。
メーカーにより調査を行い、チェックが完了した後に保証書が発行されます。
では、主な屋根材とメーカーで定められているおおよその保証期間をまとめていきます。

瓦屋根

瓦は日本の伝統的な屋根材で、耐久性の非常に高い屋根材です。
また見た目も美しいため、美観保証にも注目したい屋根材です。

品質保証 10年~30年
美観保証 2年~10年

メーカーのばらつきはありますが、おおよそ品質保証10年程度、美観保証2年~5年程度が中央値になるようです。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は現在人気の高まっている屋根材で、耐久性が非常に高い金属製の屋根です。

品質保証 塗膜15年~20年、赤さび20年、穴あき25年
美観保証 20年

ガルバリウム鋼板は、症状によって品質保証の期間が異なります。
また美観保証は付属していないメーカーが多い印象です。

アスファルトシングル

アスファルトシングルは北米では人気の屋根材ですが、日本ではあまり普及していません。
しかし、デザイン性が高く、防水性にも優れているため、屋根材として優秀な性能を持っています。

品質保証 10年程度
美観保証 なし

アスファルトシングルは、割れやすい材質であるため品質保証は10年ほどと少し短い印象です。
また美観保証は付属していないメーカーが多いようです。

化粧スレート

化粧スレートはセメントで作られた板状の屋根材を指します。
「カラーベスト」や「コロニアル」といった商品名が有名です。

品質保証 10年程度
美観保証 2年

上記は「カラーベスト」「コロニアル」の保証期間ですが、こちらは新築住宅に限るという制限が付いています。

リフォーム工事瑕疵保険

第三者によるリフォーム工事瑕疵保険は新築の場合は加入が必須ですが、リフォームでは任意です。
保険金の支払限度額は請負金額以上で、100万円~1000万円で定められています。
詳細は各法人によって異なりますが、保証期間は下記のように定められています。

 保証対象となる事由 保証期間
構造耐力上主要な部分が基本的な耐力性能を満たさないこと
雨水の侵入を防止する部分が防水性を満たさないこと
5年
上記の事由のほか、保険対象工事部分が社会通念上必要とされる性能を満たさないこと 1年

また、住宅の種類と工事範囲も下記のように定められています。

 住宅の種類 住宅の規模 工事範囲
【専有部分】
工事範囲
【共用部分】
戸建て住宅 制限なし
共同住宅 3階以下かつ
延べ床500㎡未満
共同住宅 4階以上または
延べ床500㎡以上

あんしんリフォーム工事瑕疵保険((株)住宅あんしん保証)

(株)住宅あんしん保証は主要5都市にそれぞれ営業所を持っている保証会社です。
保険料の違いはありませんが、屋根工事の内容によって施工中、完了時の2回検査を行う場合と、完了時の1回のみの検査で済む場合があります。

まもりすまいリフォーム保険(住宅保証機構(株))

住宅保証機構(株)は2011年に設立された会社です。
「地盤保証制度」を独自に設けています。
こちらの瑕疵保証は、基本の5年間の保険期間にプラスして下記の内容が支払いの対象となります。

 保証対象となる事由 保証期間
①基礎を新設して増改築工事を行う場合
基礎を新設する増改築部分の構造耐力上主要な部分が基本的な耐力性能を満たさない場合
雨水の侵入を防止する部分が防水性能を満たさない場合
10年

JIOリフォームかし保険((株)日本住宅保証検査機構)

(株)日本住宅保証検査機構はLIXILグループの関連会社です。
分譲マンションの場合では、区分所有者が発注可能な工事に限り保険対象となります。
また解体工事や撤去工事、清掃作業は対象外です。

リフォームかし保険((株)ハウスジーメン)

下記のような保険種類を扱っています。

 保険種類 対象工事
一般リフォーム保険 請負金額が500万円超のリフォーム工事
請負金額が500万円以下でも新設・撤去工事を含む比較的大掛かりなリフォーム工事
リフォームライト 新設・撤去工事を含まない請負金額が500万円以下の比較的小規模なリフォーム工事

リフォーム瑕疵保険(ハウスプラス住宅保証(株))

リフォーム瑕疵保険の他にも「すまい給付金」や「次世代住宅ポイント制度」といったものを手掛けています。
保険の対象となるのは次の条件を満たすものと定めています。

  • 戸建て住宅(併用住宅を除く)
  • 延べ床面積が500㎡未満かつ階数が3階以下の共同住宅
  • 上記以外の共同住宅の専有部分

まとめ

今回は、屋根修理の際の保証について解説をしてきました。
工事を行う際には、保証があるとやはり安心できます。
その中で屋根修理には、自社工事保証、メーカー製品保証、リフォーム工事瑕疵保険があります。
これだけの保証が充実しているのは、施主としても非常に安心できる制度が整っていると言えます。
特に屋根修理は金額が大きい工事が多いため、保証制度をうまく活用しながら綺麗な屋根を手に入れましょう!

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