屋根修理の種類について詳しく解説!主な工事の4種類や価格について紹介します

工事業者

屋根がはがれてしまったり、雨漏りが発生したりと屋根のトラブルは、住宅に住んでいる以上、いつ発生するかわかりません。
近年では台風が増えていたり、大きな地震が予測されているため、住居のメンテナンスは非常に重要となっています。
住居の中でも屋根は、普段あまり意識することがないため、知らず知らずのうちに経年劣化している可能性もあります。
日本は瓦屋根がまだまだ多い地域ですので、瓦がいつの間にか割れていたということも多く発生します。
そこで今回は、様々ある屋根修理の種類について説明し、どのような屋根修理の方法があるのか、価格帯はどれくらいなのかを詳しく解説をしていきます。
これから修理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

屋根修理の基本となる4つの修理方法

屋根点検

屋根修理は大きく分けると葺き替え・重ね葺き・塗り替え・部分補修の4種類に分けられます。こちらでは、それぞれの工事内容について見ていきましょう。

葺き替え工事

屋根の葺き替えは、既存の設置している屋根をすべて解体して、屋根全体をまったく新しいものにリフォームする工事です。
屋根の表面だけでなく、下地もすべて新品に交換するため、屋根の根本的な原因からすべて解決することができます。
そのため、工期や費用は通常の修理と比べても、高額となり、日数も掛かります。
その分、屋根を長持ちさせることができます
ただし、建物の形状や状態によっては、一部分だけを交換することもあります。
そのため工事としては、すべて交換する「全面葺き替え工事」と、「部分葺き替え工事」の2種類があります。

カバー工事

屋根カバー工法とは、古い屋根のうえに軽い屋根を張ってかぶせる工事方法のことです。
古い屋根をはがして処分する手間と費用がかからないので、工事費用と工事期間を抑えることができます。
一般住宅ではコロニアル(スレート)のうえに軽い金属屋根(ガルバリウム鋼板もしくはエスジーエル鋼板)をかぶせる工事がよく行われています。
ただし、過去に雨漏りがあった家では、カバー工事はおススメしていません。
雨漏りがあった場合は、屋根の下地等に損傷があり、そこから雨漏りが発生していると考えられます。
このような屋根をカバー工法でリフォームしてしまうと、気づかないうちに腐食等が進行する恐れがあります。
そのためカバー工法は、屋根から雨漏りを起こした場合は、カバー工法はおススメ出来ません。
また、カバー工法では、使用できる屋根材が決まっています。
そのため、スレート屋根や瓦屋根はカバー工法では、使用することができません。
もしデザイン性等で、スレート屋根や瓦屋根を希望する場合は、別の工法を選択しましょう。

屋根塗装工事

瓦や天然スレートの屋根以外は定期的に塗装工事が必要です。
屋根の塗装は見た目を綺麗に保つだけでなく、塗膜の劣化を防いで防水機能を保つために行います。
塗料には様々な種類があり、耐用年数や価格が異なります。
また、近年では技術の発達により、断熱やセルフクリーニング機能がある塗料もあります。
メンテナンスのタイミングは、屋根の劣化状況にもよりますが、劣化しやすいトタン屋根やスレート屋根は10年ごとに塗装をおススメしています。

部分補修工事

これまで紹介した修理は屋根全体の修理でしたが、細かな部分を修理することももちろん可能です。
いくつか代表的な修理方法を見ていきましょう。

屋根の応急処置

応急処置は、台風や地震ではがれたり、崩れた屋根を一時的に保護します。
代表的な処置としてはブルーシートをかぶせる方法があります。
これは修理することを前提とした応急処置であるため、長期間このままというわけにはいきません。最終的にはしっかりと修理するようにしましょう。

屋根の一部差し替え/テープ補修/漆喰交換

屋根を数枚差し替えたり、接着剤や漆喰を塗りなおす作業です。
放置してしまうと屋根の内部に雨水が侵入して、雨漏りや腐食に繋がるため、定期的にチェックする必要がある場所です。
こちらの補修も簡易的なものであるため、一定の年数がたった後は、リフォームで全体を修理することも視野に入れましょう。

棟(むね)板金の交換

棟とは屋根のてっぺんの部分を表しています。
瓦屋根では棟瓦(むねがわら)、コロニアルでは棟板金(むねばんきん)が棟に取り付けられています。
こちらは風の影響を受けやすいため、はがれ落ちてしまうことが多い部位です。
台風などで剥がれてしまうことがあるため、災害後には屋根の上を確認すると良いでしょう。なお、台風による棟の不具合は、火災保険が適用されることがあります。

雨どいの修理・交換

雨どいの修理・交換も良く行われる工事です。
難しい作業ではないため、費用を抑えて修理することができます。
また、DIYでも詰まりの除去や補修はできるため、安全に作業ができる環境であれば自分で修理しても良いかもしれません。
DIYに関しては、こちらの記事もご確認ください。
屋根修理は自分でDIYできる?必要な工具や方法を詳しく解説!

屋根材ごとの修理費用について

費用

では、こちらでは屋根材ごとの修理費用について解説をしていきます。

瓦屋根

瓦屋根は日本の伝統的な屋根材の一つで、現在も多くの住宅で使用されています。
耐久性が非常に高く、50年以上耐用できるものもありますが、耐震性が弱いという弱点があるため、現在は需要が徐々に下がっている屋根材です。
瓦は一枚ごとに独立しているため、破損した部分だけの交換も可能です。

 工事内容 工事相場
瓦の修理・交換 25万円~120万円
漆喰修理 20万円~80万円
クギの打ち直し 10万円~70万円
塗装(セメント瓦の場合) 30万円~130万円
棟瓦の積み直し 50万円~170万円
葺き替え 60万円〜200万円
瓦の一部交換・部分的補修など 1万〜30万円

スレート屋根

スレート屋根はセメントを主原料とする屋根材のことです。
戸建て住宅では、セメントを主成分とする厚さ5mm程度の薄い板のような形で使われることが多く、フラットな形状をしています。
地域によって呼び名が変わるようで、「コロニアル」や「カラーベスト」「平板(へいばん)スレート」「化粧(化粧スレート)」「スレート瓦」「新生瓦(しんせいかわら)」などの呼び方があるようです。
スレート屋根は、安くて軽いという特徴があり、現在も工場などの屋根で多く見られます。

 工事内容 工事相場
葺き替え工事 150万~180万円
カバー工事 80万~120万円
塗装工事 40万~60万円
部分差し替え(1枚当たり) 2万~4万円
棟板金工事 50万円~170万円

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板とは、ガルバリウムという合金でメッキされた鋼板を指します。
近年需要がぐんぐん伸びている屋根材で、多くの新築住宅で見られるようになりました。
耐久性や耐震性、断熱性にも優れており、多くのメリットを持った屋根材です。
ただし、コストは比較的高めで、デザインの種類も少ないといった点がデメリットとしてあげられます。

 工事内容 工事相場
葺き替え工事 160万~200万円
カバー工事 150万~180万円
塗装工事 25万~50万円
棟板金工事 15万円~30万円

トタン屋根

トタン屋根とは、「亜鉛メッキ鋼板」と呼ばれる板材のひとつで、鉄板の表面に薄い亜鉛の膜を付けたものです。
加工性が高い点が特徴で、屋根材以外でも外壁材としてもよく使われています。
トタン屋根は、加工がしやすいだけでなく、新品の状態であれば雨漏りもしにくいため、1980年代までは一般的な住宅だけでなく、アパートなどにも使われていました。

 工事内容 工事相場
葺き替え工事 80万~120万円
カバー工事 75万~110万円
塗装工事 25万~50万円
棟板金工事 15万円~25万円

まとめ

今回は、屋根修理の種類について解説をしてきました。
技術の進歩によって様々な屋根材が登場しており、選ぶ選択肢の数も多くなっています。
耐震性や耐久性の安全を求める場合、価格の安さを求める場合、デザイン性を求める場合と、各家庭で屋根の重視するポイントは異なってきます。
費用を確認するとわかるとおり、屋根修理は決して安い金額ではありません。
ぜひ周りの方と相談しながら工事を進めてください。
困ったことがあれば、ぜひ屋根修理業者に相談してみましょう!

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